信長次男の家康宛て書状を公開中 秀吉と仲立ちした様子

織田信雄が徳川家康に宛てて書いた書状(致道博物館提供)

 山形県鶴岡市の致道博物館は、織田信長の次男信雄が徳川家康に宛てた書状を初めて一般公開している。豊臣秀吉と家康が相対した小牧・長久手の戦い直後のもので、信雄が緊張関係の続く2人を仲立ちしようとした様子がうかがえる。6月12日まで。

 1584年の小牧・長久手の戦いでは、秀吉、家康の両雄が尾張などで激突した。書状は翌年10月14日付で、家康が重臣を秀吉へ派遣したことに関し「今後について相談することはとても結構なことだ」と記述。「秀吉も慎重に事を進めるだろうから安心してほしい」として、再戦を避けて秀吉に従うよう望んでいる。ただ家康は10月28日、秀吉と決別の意志を固めた。

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