日本から外食・食品企業が香港視察

4月24日から4日間にわたって日本企業の「香港視察ミッション」が開催された。これは香港経済貿易代表部および香港投資推進局(インベスト香港)が主催したもので、日本の外食・食品(F&B)企業19社を香港へ招待したもの。飲食業など特定業務を対象とし、その業界のニーズにあった視察プログラム、ビジネスマッチングを実施したのは初となる。

会期中はインベスト香港が支援した日系飲食ブランドの事例や、経済成長が著しい粤港澳大湾区(GBA)市場について紹介され、香港日本料理協会、ジェトロ香港、香港日本人商工会議所における支援サービスの紹介も行われた。ほかにも商業施設や飲食店の視察、2回にわたる香港レストラン運営会社20社とのビジネスマッチングが実施された。

関西を中心にお好み焼き店「鶴橋風月」を約70店舗運営する株式会社イデアの専務取締役・統括部長の内田昌之氏は、本紙の取材に対し「香港は過去に視察にきて独自でやるのは難しいと感じていたが、今回はインベスト香港の支援もあり安心して参加した。行くまでは香港の現状がどうなっていたのか心配していたが、実際に来てみるととてもポテンシャルを感じる魅力的な市場だと思った。特に粤港澳大湾区(GBA)は今回初めて知ったが、将来的にはGBAへの進出も検討したい」と意気込みを語った。

主催した香港経済貿易代表部および香港投資推進局(インベスト香港)室長の橋場清子氏は「日本企業、香港企業ともに新型コロナ収束後のビジネス正常化、さらにコロナ前以上のビジネス発展に向けて懸命に取り組んでいる。一緒に目標に取り組むパートナーとして日本と香港はとても相性が良いことを改めて感じた。今回のミッションが日本企業に香港へ目を向けさせるきっかけとなり、日本企業が香港でビジネス発展・拡大を追求してくれればと思っている」と述べた。

香港は、中国本土の経済成長加速と越境陸路貨物輸送の制限が撤廃されたことで一部の下振れ圧力は緩和。海外との往来が正常化したなかで全体的な経済ムードも改善し、今後は外国企業の進出増加が期待される。

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