首相、モザンビークで首脳会談 国際秩序の維持へ連携

会談前に握手するモザンビークのニュシ大統領(右)と岸田首相=4日、マプト(共同)

 【マプト共同】岸田文雄首相は4日(日本時間同)、アフリカ南部モザンビークの首都マプトでニュシ大統領と会談した。ロシアや中国の動向を念頭に、法の支配に基づく国際秩序の維持へ連携し、力による一方的な現状変更は認められないとの認識で一致した。ウクライナに侵攻したロシアの核威嚇や使用はあってはならないとの立場を共有。エネルギーと経済安全保障の重要性も確認した。首相はこの後、内外記者会見を実施。アフリカ4カ国歴訪の日程を終える。

 モザンビークは欧米に必ずしもくみしない「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国の一つで、中ロとの関係も深い。首相は記者会見で「日本はアフリカと共に成長するパートナーだ」と強調。中間国との協力を強化し、これまでの外交成果を19日に開幕する先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の議論の糧にすると表明した。

 首脳会談では、日本企業も参加するモザンビークの液化天然ガス(LNG)開発事業を巡り協議。現地の治安悪化で中断している生産設備工事の再開を後押しすると申し合わせた。

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