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先日、ランドセルの価格が過去100年間で1円50銭から2万5000倍にも価格が上昇した記事がインターネットでバズっていた。
100年も経てば変動があるのは当然といえば当然なのだが、2万5000倍という数字が驚きを与えるのだろう。
この記事をみて筆者はふと「サッカー用品はここ100年間でどのぐらい値上がりしたのだろう?」という想いを抱いた。
そこで弊社がデータ業務のために集めた雑誌の中から古い資料を探してみたが、100年前のものは見つからず。最も古い資料としては1966年のサッカー雑誌だった。今から半世紀以上前の57年前のものだ。
では、この半世紀で値段はどう変わったのだろうか?調べてみることにした。
現存するのはYASUDAだけ
当時の雑誌では広告はスパイクがほとんどで、今のようにサッカーユニフォームや一般的な商品といったものは見受けられない。
スパイクはほとんどの会社で3,000円からのようで、高いものは3,500円、4,000円となっていた。
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当時の初任給のデータを調べてみると「大卒初任給(公務員)21,600円 高卒初任給(公務員)16,100円 」というのだから、スパイクは大卒初任給の1/7を出さないと買えない高級品だったことがわかる。
今でいうと30,000円ぐらいの価値だろうか。ちなみに、一般的な嗜好品として牛乳が20円、ラーメンは70円程度だったという。
今と違い、海外メーカーがまだない時代、今日でも現存するのはYASUDAだけだった。
そこで、現在のYASUDA代表を務める佐藤氏に話を聞いた。
「(過去の古い広告の時代には、私含めてYASUDAで勤務していたわけではないので)わからないのですが、今は人工皮革素材が多く昔のように天然皮革を使用することが少なくなっています。
スパイク製造においてはかなり進化はしているようですが、工程が増えているのでその分価格は上がっています。(もちろん物価高もありますから)価格は高いものでは4~5万円近くになるものもあるようです」
スパイクは物価の高騰もあるが、単純に進化もしているという。
3,000円で現在購入できるスパイクがあるのかも聞いたところ「マークダウン(廃盤にするにあたり、在庫処分、値引き)の商品だと思います」とのことだった。
YASUDAといえばカンガルーレザーで有名だったが、一方で現在動物保護の観点からヴィーガンレザーなどの素材に置き換えられることも多く転換点になっている。
日本人に合う足形としても知られているYASUDAにはこれからも頑張ってほしい。
ちなみにYASUDAのスパイクは1万1千円から買えるぞ!