首相「解散今は考えず」 コロナ変異株に迅速対応

モザンビークの首都マプトで記者会見する岸田首相=4日(共同)

 【マプト共同】岸田文雄首相は4日(日本時間同)、訪問先のアフリカ南部モザンビークの首都マプトで記者会見した。衆院解散・総選挙に関し「今は考えていない。その答えに尽きる」と語った。8日に感染症法上の位置付けを5類に移行した後の新型コロナウイルス対応に関し、新たな変異株の出現など科学的な前提が異なる状況になれば迅速に対策を行うと強調した。

 先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に向け「G7とグローバルサウスの橋渡しを行い、法の支配を貫徹する」と力説。エネルギーや食料、保健、開発などの分野で協力する考えを示した。G7議長国として、アフリカ北東部スーダンの安定化に積極的に貢献するとも言明した。

 衆院解散を巡っては、先月23日の衆参5補欠選挙で自民党は4勝1敗の結果となり、報道各社の世論調査で内閣支持率が回復傾向にある情勢を踏まえ、与野党内で広島サミット後の早期解散論が出ている。首相は「重要な政策課題の結果を出すことに全力を尽くしている」と述べるにとどめた。

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