陸自ヘリ事故 搭乗前の前師団長らか、事故当日の写真がみつかる 私服姿で保良訓練場に 沖縄・宮古島

【宮古島】沖縄県宮古島市沖での陸上自衛隊ヘリコプター事故で、死亡が確認された前第8師団長の坂本雄一陸将らとみられる一行が、事故当日に市城辺の保良訓練場を訪れている写真が4日、見つかった。事故のあった4月6日に、訓練場周辺に足を運んだフォトジャーナリストの吉田和生さん(77)が坂本陸将ら一行の様子を撮影した。
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 一行は同訓練場を視察していたとみられる。防衛省はこれまで坂本陸将ら一行が何の目的で訪れていたかなど詳細は明らかにしていない。
 目撃した人によると、陸上自衛隊宮古島駐屯地の関係者が一行に向けて保良訓練場について説明している様子だったという。写真ではワイシャツやTシャツを着た人らが同じ方向を見つめている様子が確認できる。
吉田さんは「4月までに完成した保良訓練場の射撃訓練場を見ていたと思う」と話す。吉田さんはこの日、ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会の清水早子共同代表の案内で市内の自衛隊施設周辺を回っていたという。清水共同代表によると、午後2時15分ごろに保良訓練場内の一行に気付いた。一行は午後2時40分ごろに保良訓練場を後にしたという。
陸上幕僚監部は「視察の具体的な内容については答えられない」と述べた。一方、関係者によると私服での視察は一般的にあり得るという。
坂本陸将ら10人を乗せた陸自UH60JA多用途ヘリは午後3時46分に航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸。10分後の同56分に伊良部北側約3キロの地点で機影がレーダーから消えた。これまで6人が海中から引き上げられ、4人の行方は分かっていない。
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