映画、演劇、詩など多方面で活躍した寺山修司(1935~83年)の命日に当たる4日、少年期を過ごした青森県三沢市の寺山修司記念館で足跡をしのぶ恒例の「修司忌」が開かれた。没後40年の節目に当たる今年は、県内外から延べ900人(主催者発表)が集まり、今もなお人を引きつけてやまない奇才に思いを巡らせた。
寺山の短歌が刻まれた文学碑の前で、ファンが長い列をなし献花。地元三沢市の堀口中学校生徒が作品集を読み上げ、青森市を拠点に活動する舞踏家福士正一さん(69)らによる踊りが披露された。俳優三上博史さんによる音楽ライブも行われた。
中学生からお年寄りまで幅広い年齢層が来館。横浜市の切り絵作家宮本なるさん(40)は「あの独特の美を表現できるのは寺山さんしかいない」、青森市の舞踏家榊大亮(だいすけ)さん(43)は「生前、ぜひお会いしてみたかった」と感慨深げに話した。