中古車オークション価格が下落 122万円台から89万円台に

中古車販売大手「ガリバー」の店舗

 一時、記録的な高値を付けていた中古車のオークション価格が下落に転じている。中古車オークション運営大手ユー・エス・エスによると、平均落札価格は、過去最高だった昨年9月の122万円台から今年3月は89万円台となった。新車の流通減少を招いた半導体不足が緩和しつつあり、オークション価格の下落に伴って中古車の販売価格も今後下落するとの見方がある。

 一般ユーザーが業者に売り渡した中古車は、そのまま販売店で売られるか、オークション経由で仕入れた販売店に出回る。中古車販売店の多くはオークションで車を仕入れており、落札価格を基に店頭での販売価格を決める。

 新型コロナの感染拡大で部品や半導体の不足が生じ、新車は減産を強いられた。多くの車種の納期が数カ月以上に長期化したため、すぐに納車できる中古車の人気が高まった。中古車販売大手「ガリバー」などを展開するIDOMは、2月末までの1年間の国内直営店の販売台数が前年同期比4.2%増えた。

 中古車市場では、販売価格が新車価格を上回る現象も起きた。

中古車の平均落札価格の推移

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