英戴冠式進行、五つのパートで 伝統継承、多様性も反映

3日、英ロンドンで行われた戴冠式の行進のリハーサル(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】6日のチャールズ英国王の戴冠式は、五つのパートに分かれた伝統的な形式で執り行われる。一方で、女性聖職者やキリスト教以外の宗教代表が歴史上初めて進行に携わるなど、多様性を重んじる現代の世相も反映している。

 国王とカミラ王妃は午前10時20分(日本時間午後6時20分)にロンドンのバッキンガム宮殿を馬車で出発。ウェストミンスター寺院で同11時に式典が始まる。

 英メディアによると、五つのパートのうち最初は「承認」で、英国国教会の最高位聖職者カンタベリー大主教が国王を紹介する。続く「宣誓」で、国王が聖書に手を置き統治を誓う。3番目の「塗油」では、大主教が国王の手や胸、頭に聖油を塗る。

 その後の「叙任・戴冠」では大主教が国王に王冠をかぶせ、イスラム教やユダヤ教の代表らが宝器を手渡す。さまざまな宗教を信仰する人々が暮らす英国で結束を促したい国王の思いを反映した。最後の「即位・忠誠」で王室、国民の代表者らが国王に忠誠を誓う。

 式典を終えた夫妻は午後1時に寺院を再び馬車で出発、宮殿に向かう。

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