日常に潜む「性差別」伝える 熊本・天草の古書店で展示

熊本県天草市の古書店に展示された、日常に潜む女性差別やハラスメントをつづった紙。「早く子供をうまないと」と記されている=5日

 熊本県天草市の古書店「本屋と活版印刷所の屋根裏」で、日常に潜む女性差別やハラスメントを小さな紙に匿名で書いてもらい、物干しロープにつるす参加型アート「The Clothesline(クロースライン)」の展示が行われている。地域の「声なき声」を可視化し、社会に届けることが狙いだ。

 「子どもはまだね?と言われた」「能力があっても、昇進できない」「子育て中、女性の負担が重すぎる」…。会場の青い壁には、参加者の経験や思いをつづったピンク色の紙が並んだ。

 クロースラインは、アーティストのモニカ・メイヤーさんが1978年にメキシコで始めた。日本ではこれまで、名古屋市や東京、長野など各地で開催されてきた。

 古書店での展示は7日まで。9~21日は同市の複合施設「ここらす」で開催する。入場無料。オンラインでも回答を受け付けている。

参加型アート「The Clothesline(クロースライン)」を主催する大橋範子さん(左)=5日、熊本県天草市

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