有田陶器市閉幕、人出は115万人 天候影響、客足伸びず

有田陶器市の最終日、特価品の中からお気に入りを探す買い物客=有田町

 国内最大級の焼き物市「第119回有田陶器市」は5日に最終日を迎え、多くの来場者でにぎわって閉幕した。主催者の有田商工会議所が発表した期間中7日間の人出は約115万人で、3年ぶりに開催した昨年より7万人ほど少なかった。

 最終日は曇り空の下、約17万人が買い物を楽しんだ。山口県から車で来た谷村由奈さん(44)は「雨が降らなくてよかった。最終日は安くなるのでたくさん買います」。通りには店員らの「最終価格です」「半額ですよ」と呼び込む声が響いた。

 今年は新型コロナウイルスの流行前とほぼ同じ規模と内容に戻り、運営側は昨年の122万人を上回る人出を期待していた。客足が伸びなかったのは、初日に強い雨に見舞われるなど天候に恵まれなかったのが要因の一つとみられる。

 有田商工会議所の深川祐次会頭(65)は「天候に左右されたのは残念だが、それでも多くの焼き物ファンが訪れてくれて感謝している。今後も陶器市を有田の大切なイベントとして、絶やすことなく続けていきたい」と話した。(青木宏文)

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