6日未明、満月が少しだけ暗く見える「半影月食」が神戸市内で観測された。
月食は、太陽と地球と月が一直線に並ぶ満月の時、月が地球の影に入って起きる。地球の影には、太陽光がほぼさえぎられた濃い影の「本影」と、その周りの薄い影「半影」がある。本影に月が入ると一部が欠けて見える「部分食」や全体が赤銅色に見える「皆既食」となるのに対し、半影だけに入ると、やや暗く見える。
明石市立天文科学館によると、この日の月は午前2時23分ごろ最も本影に近づいた。同じ露出で撮影した2枚の写真を比べると、半影に入り始めたばかりとされる時間は明るく見えた月が、食の最大の頃には上部が暗くなっていることが確認できた。
同館の井上毅館長(54)は「ささやかだけど注意すれば違いが見える。今年はプラネタリウムの誕生から100年。星や宇宙への関心が広がれば」と話した。(吉田敦史)