オペラ、映画音楽、ポップス、沖縄音楽も 「おから」公演 圧巻の歌声と演奏で魅了

 オペラ歌手の田里直樹(テノール)、前川佳央(バリトン)と、たさとしのぶ(ピアノ)のボイスアンサンブルユニット「おから」はこのほど、コンサート「NEOGENESIS おから新生」を那覇市のパレット市民劇場で開いた。オペラや映画音楽、ポップス、沖縄音楽といったジャンルを越えた楽曲を歌上げた。3人の温かみのある音色や演出、トークでも観客を楽しませた。

 第1部は映画「ニュー・シネマ・パラダイス」より愛のテーマ「Se」で幕開けを飾り、オペラ抜粋を披露した。

 昨年11月1日に亡くなった作曲家・普久原恒勇は「おから」に楽曲を提供するなど親交があった。普久原の作品から「島人」「豊年音頭 スローバージョン」「芭蕉布(ばしょうふ)」や、東外門清順の非戦歌「南洋哀歌」などの楽曲は圧巻の歌声と演奏で心を熱くさせた。

 第2部は赤嶺康編曲の「かぎやで風節」から始まった。小田和正の「生まれ来る子供たちのために」や竹内まりやの「いのちの歌」などのポップスも披露し、会場を温かく包んだ。

 演奏会とトークで終始、観客の手拍子や笑いに包まれ、にぎやかに終演した。

 (田中芳)

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