陸自ヘリ事故1カ月、動揺続く 宮古島、不明者4人捜索

陸自ヘリ事故の現場海域に展開する作業船「新世丸」(右)=6日午前、沖縄県・伊良部島から撮影

 沖縄県宮古島付近の陸上自衛隊ヘリコプター事故の発生から1カ月となった6日、自衛隊は4人の行方不明者の捜索を続けた。乗員10人のうち6人の死亡が確認され、搭乗していた隊員を知る住民は「みんな家族の元に帰れれば、宮古の人たちも安心できると思うのだが」と話す。事故のもたらした衝撃は大きく、島では動揺が広がったままだ。

 6日の捜索では、ヘリが消息を絶った宮古島北西の海域周辺で遠隔操作型無人潜水機(ROV)を使い、海中を調べたとみられる。沿岸部では陸自第15旅団(那覇市)と、宮古警備隊の隊員らが手がかりを捜した。

 宮古地区自衛隊家族会会長の池村英三さん(67)は、ヘリに乗っていた宮古警備隊の伊与田雅一・前隊長と酒を酌み交わす仲で「この1カ月は悔しくて悲しくて…ご家族のことを思うと本当にきつい」と涙ぐんだ。「自分から地域に溶け込もうとする真面目な人。もう会えないのかと思うと…」と言葉を詰まらせた。

 宮古島市の自営業中村靖さん(49)は「引き揚げられたヘリの残骸を見てショックを受けた」と話す。

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