【ロンドン共同】英国のチャールズ国王(74)の戴冠式が6日、首都ロンドンのウェストミンスター寺院で開かれた。70年ぶりの式典で国王は英国の統治を「厳粛に約束する」と宣誓し、王室の新たな時代への決意を表明。王室に対する国内の廃止論や若者の無関心、英君主を元首とする英連邦諸国の共和制移行の動きなどに直面しており、英史上最長の在位期間で母エリザベス女王が築いた威信や結束の維持が課題だ。
戴冠式に先立ち国王とカミラ王妃(75)はバッキンガム宮殿を馬車で出発し、騎馬隊などとウェストミンスター寺院まで約2キロを進んだ。式典には王室メンバーや各国君主や首脳、歴代英首相ら2千人超が参列。日本からは秋篠宮ご夫妻が列席された。
式典で国王は14世紀ごろから戴冠で使われてきたいすに座り、英国国教会の最高位聖職者カンタベリー大主教が1661年に作られ、女王もかぶった「聖エドワード王冠」を国王の頭にのせた。王妃も冠をかぶった。
式典は70年前に比べ規模を縮小。女性聖職者が進行に携わるなど、多様性を取り入れた。