首相が訪韓、ソウルで首脳会談へ 「シャトル外交」11年以来

ソウル空軍基地に到着した岸田首相(手前左)=7日(代表撮影・共同)

 【ソウル共同】岸田文雄首相は7日午後、韓国の尹錫悦大統領とソウルの大統領府で会談する。北朝鮮の核・ミサイル対応での連携や経済関係の強化で合意する見通し。2011年以来途絶えていた日韓首脳同士の相互訪問「シャトル外交」が、3月の尹氏来日に続き本格的に再開する。

 出発に先立ち、首相は尹氏との会談について、元徴用工問題を含め「信頼関係に基づいて率直な意見交換を行いたい」と表明。財務、防衛などさまざまなレベルで日韓両政府間の対話が再開していると述べ「こうした流れを一層発展させる」と語った。

 首相は7日午前、ソウル空軍基地に到着した。日本統治時代の独立運動家や歴代大統領、朝鮮戦争の戦死者らが眠る国立墓地「顕忠院」で献花。首脳会談に続いて尹氏との共同記者会見に臨み、夕食会も予定されている。

 会談では、対北朝鮮を巡り日韓、日米韓連携の強化を確認。元徴用工訴訟問題をきっかけに日韓が互いに講じた輸出規制措置の解除を踏まえ、半導体の安定供給について意見を交わす。

韓国に向け出発する岸田首相(左)=7日午前、羽田空港
3月の日韓首脳会談で握手する岸田首相(右)と韓国の尹錫悦大統領=首相官邸

© 一般社団法人共同通信社