新型コロナ5月8日に5類移行、何がどう変わる 医療費は原則自己負担、福井県の感染者数発表は週1回に

福井県庁=福井市大手3丁目

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5月8日、季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行する。福井県内でも新規感染者数の発表が週1回になり、療養期間の見直しや医療費の自己負担などさまざまな対応が大きく変わる。

 コロナに感染した場合、これまでは感染症法に基づき7日間外出を自粛するよう求められてきたが、8日以降は感染者個人の判断に委ねられる。

 福井県は国の方針に沿って「発症翌日から5日間の自宅療養を推奨し、5日目に症状が続く場合は軽快から24時間程度まで延長する」ことを目安に示している。学校の出席停止期間は「発症から5日間経過し、かつ症状軽快後1日を経過するまで」に見直される。また、発症後10日間はマスク着用や重症化リスクがある人との接触を控えるよう呼びかけている。

 保健所から濃厚接触者として特定されることはなくなり、国は家族や同居者が感染した場合、5日間は体調の変化に注意し、7日目まではマスク着用や高齢者らとの接触を控えるよう求めている。

 県は、現在発熱外来を設けている337医療機関で、移行後は受け入れ患者を限定せず外来診療に対応する形を目指し、入院が必要な受診患者の感染が分かった場合は自院での受け入れを基本とする。これまで全額公費負担だった外来医療費は高額な治療薬代を除き、原則自己負担となる。入院費は9月末まで減額措置がある。

 新規感染者数は全数把握から定点調査に変わり、毎日の公表はなくなる。8日以降は、県内39医療機関を定点医療機関に指定し、各機関の1週間分の感染者数の報告をまとめ、翌週の水曜日に公表する。初回は5月17日で、8~14日分の感染者数を公表する。国はコロナの死者数を人口動態統計の月別データで把握するが、総数が分かるのは2カ月後、死因別の情報が出るのは5カ月後の見込み。

 県は発熱時の受診案内や療養中の体調急変の相談などを受け付ける総合相談センター=電話0570-051-280=について、8日以降も24時間対応の体制を維持する。

 ワクチン接種は8日から、65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人、医療従事者らを対象に始まる。多い人で6回目となる。

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