大凧落下、屋根に穴…強風などでバランス崩し民家2軒に被害 重さ800キロ、けが人なし 春日部の祭り中止に

風を受けて大空に舞い上がる大凧=3日午後、春日部市西宝珠花の江戸川河川敷

 5日午後2時45分ごろ、埼玉県春日部市西宝珠花の江戸川河川敷で、「大凧(おおだこ)あげ祭り」(実行委主催)で揚がっていた大凧がバランスを崩し、近くの民家屋根に落ちた。けが人はなかった。

 「庄和大凧文化保存会」によると、いったん上空に上がった大凧が強風と横風でバランスを崩し、河川敷近くの民家2軒に落ちたという。落下を受け、祭りを中止した。

 大凧が落ちた2軒のうち1軒に家人がいたが無事だった。1軒は屋根に穴が開き、もう1軒は物干し台が破損するなど被害が出た。

 祭りは毎年5月3日と5日に開催。大凧は縦15メートル横11メートル重さ800キロとされる。新型コロナウイルスの影響で有観客の開催は4年ぶり。保存会によると、大凧を揚げた当時の風速は6~8メートルほど。大凧が落ちたのは観客の立ち入りが禁止された区域だった。

 「庄和大凧文化保存会」の川島栄会長は取材に「本当に大変な思いをさせてしまい申し訳ない。今後は今まで以上に安全対策をしっかりしたい」と話した。

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