【政女党代表争い経緯】ガーシー容疑者除名→党首・大津綾香氏が交代拒否→立花孝志氏に「絶対に許さない」

政治家女子48党(旧NHK党)の代表権争いが、斉藤健一郎参院議員(42)を代表とする立花孝志氏(55)と、自らが代表権を持つ党首だと主張する大津綾香氏(30)の間で激しく対立している。千葉地裁の決定は15日以降となる見通しで、長期化しそうだ。これまでの主な経緯をまとめた。

【政治家女子48党代表権争い・これまでの経緯】
1月13日 政治団体「政治家女子48党」が会見し、候補予定者36人をお披露目。目黒区議選に立候補予定の大津綾香氏も出席。子役時代にNHK総合で放送されていた「週刊こどもニュース」で池上彰氏の娘役として出演していたことを明かし「世話のかかる娘、ろくでもない娘だと言われた」

2月17日 NHK党の定例会見で、ガーシー参院議員(当時)が除名された場合の対応を公開協議。立花孝志党首は「斉藤くんを繰り上げ当選にしたいと決めている」と、比例代表で4位の得票だった副党首の斉藤健一郎氏を後任に指名した。月130万円の活動費支払いを条件に、3位の黒川敦彦氏に辞退を求める

22日 参院本会議でNHK党のガーシー参院議員を「議場での陳謝」とする懲罰を可決。同党の立花孝志党首は、帰国し登院する可能性に言及

27日 ガーシー参院議員が秘書を通じ、参院議院運営委に「議場での陳謝」に応じる意向を伝える

3月7日 ガーシー参院議員が「議場での陳謝の場」となっていた8日の参院本会議をドタキャン。立花党首は「党としての対応は、あす本会議が閉まった後に判断したい」

8日 ガーシー参院議員が帰国しなかった責任を取り、立花氏が党首辞任。次期党首には大津氏が就任し、党名も「政治家女子48党」に

14日 参院懲罰委員会がガーシー参院議員の除名を可決

15日 参院本会議で、ガーシー参院議員を除名とする懲罰案を与野党の賛成多数で可決。尾辻秀久参院議長が宣告し、ガーシー氏は国会議員としての身分を失う

16日 警視庁がガーシー容疑者に逮捕状。立花氏は「99%逮捕されない」

24日 斉藤健一郎氏が繰り上げ当選で参院議員に。大津氏と黒川氏が「政治資金パーティー」の開催を発表

29日 臨時の党総会で、立花氏が代表でないこと不安視するを支援者から、党へ借金返済を求める取り付け騒ぎが起きていると主張。自身の事務局長辞任と、党運営から退くことを表明した。党幹事長だった黒川氏を事実上解任したことを明かし、大津氏にも代表権を返上するよう求めたが、大津氏は拒否

30日 大津氏がツイッターで、立花氏とのLINEを公開。「立花さんともう話すことはありません。私は人間として本当の正しさをこれからも主張していきます」

31日 国会内に行われた政治団体「NHK党」の会見場に、黒川氏が乗り込む。立花氏は「取り付け騒ぎは起こしにいったんです。黒川くんを辞めさせるために。わざと絵をかいてはめた?そうです」と衝撃告白。黒川氏への活動費支払いも反故に。1時間に渡ってバトルを展開

4月7日 大津氏が都内で会見し、党に不明瞭な資金の流れがあったとして弁護士とともに第三者委員会を立ち上げ調査を始めたと表明。同日の党定例会見では、副党首だった斎藤氏が代表となり、立花氏の党首復帰を発表。大津氏は6日付で除名とした。党の銀行口座が凍結

12日 党の総会で斉藤氏の代表就任、大津氏の除名を議決。大津氏は「本日開催される会議は党総会ではないことを告知いたします」として無効を主張

14日 立花氏と大津氏の和解交渉が完全決裂。銀行口座凍結のため、党職員への給与が支払われず。大津氏は「絶対に許さない」と徹底抗戦を宣言。千葉地裁に、自身が党代表とする地位確認の仮処分を申し立てたことを明かした

16日 東京・八王子駅前で応援演説を行っていた立花氏に黒川氏が〝凸撃〟。24日の公開討論開催で一致

24日 立花氏が黒川氏との公開討論をキャンセル。立花氏は「今夜の、黒川敦彦君との、討論会には参加しません!」とツイート。黒川氏は「逃げた」

26日 党副党首の丸山穂高前衆院議員が、5月10日の党総会で党員の議決で代表権争いの決着を図る方針を表明。党首秘書として宏洋(ひろし)氏の起用を発表した大津氏は「無効です」

27日 千葉地裁で最初の審尋が行われる。大津氏は出廷せず、5月2日までに反論書面を提出するとした

5月2日 大津氏側が千葉地裁に反論書面を提出。立花氏は12日までに再反論書面を提出するとし、決定が15日以降となる見通しを示した

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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