「ロケ地札幌」に熱視線 ヒット作品続々、観光客増

札幌市天文台を訪れた観光客=4月、札幌市中央区

 映画やドラマを撮影するロケ地として札幌市の人気が高まっている。撮影経費補助やエキストラ募集など市の手厚い支援に加え、「雪が積もる大都市」を求めるアジアの需要などが背景。札幌が舞台となった国内外の映画やドラマがヒットし、ロケ地巡りを目的とする観光客が増加。市の担当者は「さらに誘致を進めたい」と意気込む。

 札幌市中央区の中島公園内にある札幌市天文台では4月下旬、記念撮影する外国人の姿があった。あまり市民に知られていなかった天文台が観光スポットになったのは昨年11月に始まった米配信大手ネットフリックスのドラマ「First Love 初恋」が契機。

 札幌を舞台にしたラブストーリーで主演の満島ひかりさんと佐藤健さんがデートするシーンで使われた。市は昨年12月から天文台や札幌駅などロケ地巡り用の地図2万部を無料配布。約1カ月でほぼなくなり、中国語と英語版の配布を進める。

 天文台職員の布施隆久さんは「昨年冬から一気に観光客が増えた。台湾やシンガポールからの人が多い」と笑顔で話す。

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