シリア、アラブ連盟復帰 加盟国外相会合で決議

7日、エジプト・カイロのアラブ連盟本部に集まった加盟国外相ら(エジプト外務省提供、AP=共同)

 【カイロ共同】アラブ連盟は7日、エジプトの首都カイロで臨時の加盟国外相会合を開き、反体制派への武力弾圧で2011年に参加資格を停止したシリアの復帰を決議した。連盟報道官が共同通信などに明らかにした。シリア内戦によるアサド政権の国際的な孤立の脱却が進むことになる。

 決議によると、シリアは7日付で連盟や全関連組織の会議に再び参加できる。シリア危機の解決を目指してサウジアラビアやエジプトなどで閣僚級委員会を立ち上げ、シリア政府と直接対話を続けることも決定した。

 アラブ連盟のアブルゲイト事務局長は7日の記者会見で、シリア危機の解決には時間がかかると指摘。シリアの連盟復帰は「現実的な決断」で、危機解決に向けアラブ側でシリア政府と関わっていくと強調した。

 シリア内戦で、アラブの多くの国がアサド政権と断絶。しかし、ロシアとイランを後ろ盾とするアサド政権が内戦で軍事的優位を固めたことで、アラブ諸国はアサド政権との関係再構築を進めていた。

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