コロナ5類移行 茨城県内、診療拡大1300カ所 入院調整は病院間で

新型コロナウイルスの5類移行を紹介する茨城県のホームページ

新型コロナウイルスの5類移行に伴い、茨城県内では8日、コロナ患者を診る対象医療機関は1300カ所に広がる。内科や小児科、耳鼻咽喉科を含む。県は、重症患者などを受け入れるコロナ病床については上限350床を確保するなど、新たな医療提供体制の構築を支援する。

県が担ってきた入院調整は8日、病院間で行う新たな体制に移行する。各病院の病床の空き状況を県が情報提供し、円滑な調整を進める。

これまで県内で発熱外来を担ってきた「診療・検査医療機関」は4月時点で829カ所。季節性インフルエンザと同様、全ての医療機関が診療に応じれば約1.5倍に拡大する。名称も「外来対応医療機関」と変わり、県のホームページで公表する。

感染者の入院を受け入れてきた59医療機関は、基本的に重症など症状が重い患者に対応する。確保するコロナ病床は350を上限に3段階設け、感染状況に応じて調整する。

軽症の患者については、原則全ての医療機関で受け入れることになる。県は県医師会と連携し、全医療機関を対象に研修会を開催している。今冬までに、病床を備える県内全ての医療機関で新型コロナの入院患者受け入れが「十分に可能」とみている。

県が毎日公表してきた新規感染者数は8日で終了する。今後は毎週木曜の週1回に変わる。県は県内9医療圏の人口割合に応じた120施設を「定点医療機関」に指定し、各施設が把握した1週間分の累計感染者数を基に、1施設当たりの平均感染者数をホームページで公表する。

県内では、2020年3月17日に初めて新型コロナウイルスを確認。計8回の流行を経て、7日現在で累計64万2346人が感染した。累計死者数は1300人に上る。

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