コロナ5類移行し共生、本格化 感染対策、個人判断に

にぎわう東京・浅草の仲見世通り=8日午前

 新型コロナの感染症法上の分類が季節性インフルエンザと同じ5類に移行した8日、コロナとの共生に向けた日常が本格的に始まった。感染対策が個人判断となり、設置していた備品撤去も始まったが、通勤客には依然マスク姿も多い。疲弊した人々の暮らしや経済は元の活力を取り戻せるのか。

 大型連休明けの東京駅周辺では、職場へ向かう人の大半がマスク姿だった。銀行員の山中徹さん(44)は、職場ではマスク着用が任意となり、接客スペースのアクリル板も撤去してよくなったが「混雑する電車では、ほとんどの人がマスクを着けており、外せない。会社では周りを見て判断する」と慎重な様子。一方、団体職員の男性(58)はしばらく前にマスクは外したとし「会社も数カ月前から通常モード。(コロナの分類が変わっても)何も変化はない」と述べた。

 東京都も対策を段階的に縮小するが、高齢者向けの臨時医療施設などは当面維持する。担当者は「高リスク患者の命を守り、通常医療に戻すことを両輪で進める必要がある。気の抜けない対応が続く」と力を込めた。

新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に移行するニュースを伝える大阪・梅田のモニター=8日午前

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