「一番は出場し続けること」 バクストンにDHを納得させたコレア

今季のツインズは昨季まで正中堅手を務めていたバイロン・バクストンをDHとして起用している。2019年からの4シーズンで、ツインズはバクストンが出場した試合で166勝113敗(=シーズン96勝ペース)、欠場した試合で122勝145敗(=シーズン74勝ペース)を記録。ツインズにとって、バクストンはチームの勝敗を大きく左右する重要な選手なのだ。そのバクストンを健康にプレーさせ続けるためにDHで起用しているわけだが、DH起用をバクストンに納得させるうえでカルロス・コレアも一役買っていたようだ。

メジャーリーグ公式サイトでツインズを担当するパク・ドゥヒョン記者によると、コレアはスプリング・トレーニング期間中のある日の夜、バクストンに手料理を振る舞い、「バクストンがDHで試合に出場し続けることがチームにとってベストかもしれない」というテーマについて話し合いったという。「とにかく今季勝ちたいということについて話したんだ」とコレア。「彼が500~600打席に立てるようにすることがベストだと考えた」と自分の意見をバクストンにぶつけた。

バクストンは2017年にゴールドグラブ賞とプラチナグラブ賞を受賞するなど、守備の名手としても知られる選手であり、DHに専念することを受け入れるのは簡単ではなかった。しかし、その一方で規定打席に到達したシーズンが1度しかないなど、故障が非常に多い選手としても知られており、ツインズとしてはバクストンの稼働率を上げることが長年の課題だった。今オフ、ツインズはゴールドグラブ受賞経験のあるマイケル・A・テイラーを獲得。バクストンに代わる中堅手を確保した一方で、チーム内に確固たるDHはいなかった。チーム状況を考えれば、バクストンがDHに入ることがベストの選択肢だったのだ。

バクストンはコレアと話し合ったあと、さらに4~5日考えたうえで、「今季はDHとして出場する」ことを決断した。チームにとって何がベストかを真剣に考え、「毎日ラインナップに名を連ねるのが一番」という結論に至ったのだ。ツインズはバクストンをDHに固定することで、好守の中堅手を1人失い、ロースターの柔軟性も犠牲にすることになる。しかし、バクストンは今季ここまで8本塁打、OPS.859をマークしてチームに貢献。欠場したのはわずか3試合だけである。

ともにチーム内では最も長い2028年までの契約を有しているバクストンとコレア。信頼関係をさらに強固なものにした2人がアメリカン・リーグ中部地区の首位に立つチームをフィールドの内外で引っ張っている。

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