石川地震、350棟に被害 地盤に緩み、土砂警戒続く

地震で倒壊したり瓦が落ちた家屋=6日、石川県珠洲市

 石川県珠洲市で5日発生した震度6強の地震で、県は8日、災害対策本部会議を開き、同市で建物352棟の被害を確認したと明らかにした。応急危険度判定の結果、139棟が「危険」、213棟が「要注意」とされた。現地では地震で地盤が緩み、6日から雨が降った。馳浩知事は「引き続き最大限の警戒、さらなる被害がないか、確認作業を速やかにお願いしたい」と述べた。

 気象庁によると、8日朝までの48時間に珠洲市で117ミリ、輪島市で152ミリの雨を記録。5月の観測史上最多を更新した。8日午前、雨が落ち着いたことから、6日から出していた大雨警報を解除した。

 珠洲市内の学校施設に大きな被害はなく、小学校と中学校は8日から通常通り授業を実施。被害が大きかった正院町地区の正院小の校長は「子どもたちは普段のように学校に登校してくれた。1週間は集団下校や保護者による迎えをお願いしている」と話した。

 県によると、352棟のうち、3棟は全壊と判明した。7日現在、930棟の応急危険度判定を実施し、578棟は「問題なし」だった。

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