GW明け、新型コロナとの「共存」スタート まちの様子は

大型連休明けのオフィス街ではマスクを着けずに通勤する人の姿も見られた=8日午前、神戸市中央区加納町5(撮影・斎藤雅志)

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ5類に移行した8日、コロナとの共存に向けた日常が本格的に始まった。大型連休明けの街中は、従来通りマスク姿の通勤客が目立ったが、感染対策の備品を撤去した企業や店舗も。疲弊した人々の暮らしや経済は元の活力を取り戻せるのか。

 8日朝の通勤ラッシュ。JR西日本は駅員らのマスク着用を「個人の判断」としたが、神戸市中央区のJR三ノ宮駅や元町駅では駅員や乗客の大半がマスク姿だった。

 兵庫県高砂市の会社員男性(65)はこの日から社内の対策規定がなくなったが、「しばらくは様子見かな」とマスクを着用して会社へ向かった。

 一方、神戸市灘区の高校生はマスクをせずに電車内へ。制限がない5類移行を歓迎し、「球技大会などの行事を楽しみたい」と声を弾ませた。

 「個人判断」は接客業の現場でも。大丸神戸店(神戸市中央区)は、これまで従業員に要請してきたマスク着用をそれぞれの裁量に委ね、出入り口の検温モニターなども取りやめた。

 ただ「当面はマスク着用への協力を従業員にお願いする」としている企業もあり、まだまだ手探りの対応が各所で続きそうだ。(名倉あかり、広岡磨璃、西井由比子)

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