G7サミット控え岡山駅で訓練 県警など 不審者確保や危険物処理

列車内で意識を失った乗客役を搬送する消防隊員=JR岡山駅在来線ホーム

 19~21日に広島市で開催される先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、岡山県警などは8日、列車や駅構内での事件を想定した訓練をJR岡山駅で行い、不審者の確保や危険物処理といった非常時の対応を確認した。

 在来線ホームで男が突然、駅員に刃物を突き付けてきた―との想定。JR西日本中国統括本部、岡山市消防局などの約70人が参加した。

 駅員は素早く列車内に逃げ込み、扉を閉めて乗客の安全を確保。通報で駆け付けた警察官が刺股と盾を使い、暴れる犯人役を取り押さえた。車内には液体の入った不審な瓶が放置されており、化学防護服を着た県警のNBC(核・生物・化学)テロ対策部隊が慎重に専用の処理容器に入れて回収した。

 消防隊員らが周囲を除染したり、意識を失った乗客役を搬送したりする訓練もあった。

 県警警備課の古庄一也次長は「どの訓練も迅速に対応できていた。有事の際は関係機関と連携し、被害を最小限に抑えたい」と話した。

刺股や盾を使い、犯人役を取り押さえる警察官=JR岡山駅在来線ホーム

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