岸田内閣の支持率は4ヶ月連続の上昇、支持率がふたたび不支持率を逆転 4月世論調査まとめ

4月中に行われ、有効回答数や回答を公開している報道機関9社、および選挙ドットコムの世論調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や手法は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。

※JNN(TBSテレビ)は2回調査を行っていますが、ここでは4月1-2日に行われた調査を対象とします。

内閣支持率は約42%に。不支持率を上回る

4月の調査では、岸田内閣の支持率は先月より上昇を見せる形となりました。全体としては約37.6%から、約41.9%になっています。5ヶ月連続の低下を経て、4ヶ月連続の上昇となりました。

個別の調査においては、3月の調査から支持率がもっとも上昇したのはANN(テレビ朝日)の調査で、3月18-19日の調査より10.2%上昇の45.3%となりました。そのほかの調査でもおおむね支持率は上昇を見せており、唯一3月の調査から低下した朝日新聞の調査では、3月18-19日の調査より2.0ポイント低下の38.0%となっています。

内閣不支持率は、対照的に3月の調査から低下を見せました。全体としては約46.1%から約40.4%となりました。これにより、2022年の8月以来、久しぶりに支持率と不支持率が逆転し、支持率が不支持率を上回る結果となりました。

個別の調査においても、そのすべてで不支持率は低下を見せています。もっとも低下したのは選挙ドットコムの調査で、3月11-12日の調査より9.7ポイント低下の32.7%になりました。もっとも低下幅の小さかった毎日新聞・社会調査研究センターの調査でも、3月18-19日の調査より3.0ポイント低下の56.0%になっています。

自民党は変わらず~微増。日本維新の会の躍進目立つ

内閣支持率はどうでしょうか。まず与党である自民党の支持率は、前回の調査より変わらず~微増という形になりました。全体としては約33.9%から、約34.1%になっています。

もっとも上昇した時事通信の調査では、3月10-13日の調査より1.6ポイント上昇の24.9%になりました。反対に、もっとも低下した共同通信の調査では、3月11-13日の調査より1.2ポイント低下の39.4%になっています。

野党第一党である立憲民主党の支持率は、前回の調査より変わらず~微減という形になりました。全体としては約7.0%から、約6.7%となっています。もっとも上昇したJNN(TBSテレビ)の調査では、3月4-5日の調査より1.6ポイント上昇の5.9%になりました。反対に、もっとも低下した共同通信の調査では、前回より2.0ポイント低下の7.6%になっています。

そして今回の調査では、日本維新の会の支持率の上昇が目立つ形となりました。全体としては約5.0%から7.0%になり、立憲民主党の支持率を追い抜く形となっています。

個別の調査では、前回の調査よりもっとも上昇したのは共同通信と日本経済新聞・テレビ東京の調査(前回は3月24-26日に実施)で、前回よりそれぞれ5.0ポイント上昇の12.2%、13.0%になっています。そのほかの調査でもおおむね支持率は上昇しており、唯一前回の調査より低下したJNNの調査では、前回より0.5ポイント低下の3.8%となりました。

統一地方選挙も終わり、5月にはG7広島サミットが行われます。また物価高への対応など、岸田内閣がどのような動きを見せるか、引き続き注目です。

<参考>
JNN(TBSテレビ) 世論調査(4月1~2日実施、回答数1149)
NHK 世論調査(4月7~9日実施、回答数1232)
朝日新聞 世論調査(4月8~9日実施、回答数1156)
時事通信 世論調査(4月7~10日実施、回答数1202)
読売新聞・日本テレビ 世論調査(4月14~16日実施、回答数1071)
ANN(テレビ朝日) 世論調査(4月15~16日実施、回答数1054)
選挙ドットコム 世論調査(4月15~16日実施、回答数992)
毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(4月18~19日実施、回答数1026)
共同通信 世論調査(4月29~30日実施、回答数1046)
日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(4月28~30日実施、回答数816)
(データ分析・執筆:若林良)

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