5類移行 疫病平癒の秘仏に感謝 西大寺観音院、住職ら閉扉法要

 新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「5類」へ移行したのに合わせ、西大寺観音院(岡山市東区西大寺中)で8日、疫病平癒の御利益がある秘仏「青面金剛」を元の位置に戻す閉扉法要が営まれた。

 本堂で開帳された青面金剛を前に、坪井綾広住職(47)ら3人が執り行った。コロナ禍が落ち着きつつあることへの感謝や、感染して亡くなった人への供養を述べた後、像を納める厨子(ずし)の扉を厳かに閉じた。

 青面金剛は帝釈天の使者で、緑色の体に6本の腕を持つ鬼の姿をしている。普段は敷地内の牛玉所殿(ごおうしょでん)に保管されているが、2021年1月から本堂へ移し、坪井住職が毎朝、コロナの収束を祈願してきた。

 坪井住職は「コロナ禍前の日常が少しずつ戻り始め、ほっとしている。来年こそは(観音院が舞台となる)西大寺会陽の宝木(しんぎ)争奪戦を行えるよう、祈願を続ける」と話す。

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