低気圧や前線の通過に伴い、静岡県内は5月7日夜から8日朝にかけて激しい雨となり、各地で大雨警報が発表されました。この雨の影響で静岡市では川の護岸が崩れたり、建物の壁が崩落したりするなどの被害が確認されています。
<西川昌也カメラマン>
「静岡市清水区押切です。川に面した駐車場が大きく崩れ落ちています」
静岡市清水区押切の和田川の支流では、護岸が幅15m、高さ4mにわたって崩落しました。被害は隣接する接骨院の駐車場にまで及びました。
<接骨院の従業員>
「意味が分からないというか放心しました。もうどうしようって」
崩落個所に住民が近づかないように柵を設置したということで、静岡市は本格的な復旧を急ぎたいとしています。
本州の南を低気圧が通過し、温かく湿った空気が流れ込んだため、県内は7日夜から大気の状態が不安定になり、各地で激しい雨が降りました。雨雲レーダーの様子を見ると、県内各地で雨が降り続いたのが分かります。
降り始めからの各地の降水量は、浜松市春野で263mm、伊豆市天城山で256.5mm、藤枝市高根山で256mm、御殿場で254mmなどとなりました。この雨で静岡地方気象台などは県内各地に大雨警報を発表したほか、裾野市に一時、土砂災害警戒情報を出して住民に警戒を呼び掛けました。
さらに、静岡市葵区の住宅地でも大雨による被害が。
<坂口将也記者>
「静岡市葵区の商店街にあるこちらの建物。現在は空き家となっていますが、大雨の影響で壁が崩れ、がれきが道路に散乱する状況になっていました」
落下した壁は静岡市が午前中に撤去していて、壁面の落下によるけが人は確認されていません。
<近隣住民>
「3、4年前にも看板のようなものが落下した。それからもたまに落下物が見られることがあった」
建物は数年前から誰も使っていなかった状態で、今回の落下を受けて解体業者と所有者が対応を協議しているということです。これまでの雨で地盤が緩んでいる恐れもあることから、県は引き続き、土砂災害や河川の増水への注意を呼びかけています。