県高校総体前特集 サッカー男子(7) 決定力不足を解消して上位進出を目指す大分南 【大分県】

5月20日に幕を開けるサッカーの県高校総体。今大会は実力が拮抗(きっこう)し、熱い戦いが繰り広げられそうだ。その中心となるチームはどこか。優勝候補となりそうな高校をピックアップして分析し、主将や主力選手に意気込みを聞いた。

第7回は昨年11月の全国高校選手権県予選で決勝に進出した大分南。大舞台を経験した3年生を中心に、県高校総体では上位を目指す。

昨年度の主な成績

高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部) 5位

県高校新人大会 2回戦敗退

全国高校選手権県予選 準優勝

県高校総体 2回戦敗退

4月に赴任した友成義朗監督の下、これまで以上にパスをつなぎ、サッカーの基本である「ボールを止める、蹴る、運ぶ」ことを徹底している。友成監督は「リスクを恐れ、簡単にボールを蹴ってしまうのでギャップができない。もっと基本技術の部分を上げる必要がある」と、試合の主導権を握るためのプランを練る。

昨年11月の全国高校選手権県予選で準優勝を経験したメンバーが主力となったチームは、2月の県高校新人大会では決定力不足を露呈した。県高校総体に向けて、まずは攻撃の形をつくり、決定機の数を増やすことに注力する。質の高い練習は集中力を高め、選手の意識に変化が見える。ボランチの河野歩(3年)を起点に、少しずつではあるがシュートの数が増えている。

選手は日を追うごとに戦術に理解を示し、目指すサッカーの浸透に励む。キャプテンの大嶋仁翔(同)は前線の選手だったが、新チームになってから最終ラインに配置され、チーム全体を見渡す役割を担う。「監督が代わり、練習内容も変わった。今は新しいスタイルが表現できるように、全員が前向きに練習できている」と話す。まずは上位進出、その先に同校初のタイトル獲得がみえてくる。

新たなスタイルに挑戦する大分南

主将が語る県総体のプラン

DF 大嶋仁翔

2005年10月30日生まれ、171cm、63kg、前所属チームはUFAパルティーダ

Q:県高校新人大会からの積み上げは?

初戦で負けてから、練習の雰囲気が変わり、声が出るようになった。4月から監督が代わり、短時間で質の高い練習をするようになり、全員が集中して練習できている。基本はパスをつなぐサッカーだが、対戦相手によって戦い方を変えられるようになっている。

Q:県高校総体で勝ち上がるために必要なことは?

3年生の半数は県高校総体で部活を引退するので、悔いのない試合をしたい。全国高校選手権県予選では初めて決勝の舞台を経験できたのは大きい。経験を生かすためにも、決勝まで進みたい。

Q:どんなプレーでチームの勝利に貢献したい?

対人で当たり負けしないのが自分のストロングポイントであり、攻撃参加にも自信がある。まずは失点しないようにしっかり守り、数少ないチャンスを得点につなぎたい。

(七蔵司)

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