
【ワシントン共同】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は8日、半年に1度の金融安定報告書を公表した。金融市場の短期的なリスクとして「銀行システムへの継続的なストレスにより広範な信用収縮が生じる可能性」を挙げ、企業や家計の資金調達が難しくなり、経済活動を「著しく鈍化させる」結果につながりかねないと警鐘を鳴らした。
米国では3月以降、シリコンバレー銀行をはじめ3行が相次いで経営破綻した。経営が不安視されている金融機関の株価が下落するなど、連鎖破綻への不安はくすぶっているが、報告書では「銀行システムは全般として健全だ」と結論付けた。「米中の緊張関係」などもリスクとした。