唐津市のNPO,児童施設に水産加工品寄贈 干物や明太子「魚に親しむきっかけに」

井上和宣園長(左)に寄贈品を手渡す千々波行典代表理事=唐津市の児童養護施設「慈光園」

 唐津市のNPO法人「浜-街交流ネット唐津」は本年度から、佐賀県内の児童養護施設5カ所に水産加工品を寄贈するプロジェクトを始めた。魚介類の消費量が減少する中、子どもたちの健康増進に寄与する。

 政府の水産白書によると2020年度、日本の1人当たりの魚介類消費量は23.4キロで、比較可能な1960年度以降で最低となった。こうした状況を受け、同法人はこれまで実施してきた玄海の魚介類を使った料理教室に加え、児童養護施設に加工品を寄贈することにした。

 各施設にたこ飯とさざえ飯の素(レトルト2合用計80個)、干物(30枚)、明太子(1キロ)、ちりめんじゃこ(1キロ)を8月まで、各施設に月替わりで提供する。佐賀県へのふるさと納税を活用した。

 2日に唐津市の児童養護施設「慈光園」で寄贈式があり、同法人の千々波行典代表理事は「小さいころから魚に親しむきっかけになれば」とあいさつ。井上和宣園長は「子どもたちにとって食は大切。調理する子どもいるので喜ぶと思う」と感謝した。(松岡蒼大)

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