ソメイヨシノは葉桜でも… 青森県弘前市長「連休中の宿解約少なかった」 遅咲き品種や旅行支援効果

 青森県弘前市の桜田宏市長は8日の定例記者会見で、ソメイヨシノが史上最速の早咲きとなり満開後に開幕した今春の弘前さくらまつりについて「早咲きの割には、連休中の宿泊予約キャンセルが少なかった」と説明。要因としてソメイヨシノより遅く咲く厳選7品種「弘前七桜」のPRによる誘客や全国旅行支援、大型クルーズ船などによる外国客増加などを挙げた。また、まつり会期のさらなる前倒しなどに向けた備えを、まつり主催4団体で協議する考えを示した。

 市はまつりの人出について今年から、コロナ禍前と同様に、弘前公園内や周辺道路の混雑具合などから推測する「推計値」に切り替えた。準まつり(4月15~20日)と本会期(21日~5月5日)の合計速報値は204万人で、弘前公園入り口で入園者を実測した昨年より約170万人増、推計値で過去最多だった2019年より85万人少なかった。市観光課の担当者は「推計値と実測値は直接比較できない」としている。

 今年は園内のソメイヨシノが4月13日に満開となり、まつり期間中の人出は初日の15日の28万人が最多で、以降は減少。葉桜となった大型連休期間中は、平日が2万~3万人、土日祝日は5万~9万人だった。

 桜田市長は「超早咲きだったが、多くの人が来てくれた。経済効果もかなりあったのでは」と話した。

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