震災から12年を迎えた東北に今年も寄付 大殿地域の「チームOIDEMASE」

 山口市の大殿地域にある文化施設を運営するNPO法人4団体でつくる「チームOIDEMASE」が4月24日、東日本大震災被災地への支援を続けている山口東北人会(服部俊子会長)に寄付金を贈呈した。

 今年3月に同団体が主催した催し「桜めぐり&小路めぐり」の収益金の一部と、各施設に置かれた募金箱に寄せられた浄財が財源で、金額は4万1000円。

 十朋亭維新館で行われた贈呈式では、同館の内山秋久館長が「新型コロナウイルス感染症も落ち着いて人流も増えたため、昨年(3万5000円)よりも多く寄付することができた。チームOIDEMASEが続く限り、今後も継続していきたい」と手渡した。
 寄付金を受け取った服部会長(岩手県陸前高田市出身)は「チームOIDEMASEの好意にはいつも感謝している。預かった寄付金は、責任を感じつつ、必要なところに必要とされるものを寄付しており、今後もできる範囲で活動を継続していきたい」と感謝を伝えた。

 チームOIDEMASEを構成するのは、こどもステーション山口(運営施設:C・S赤れんが)、歴史の町山口を甦らせる会(同山口市菜香亭)、山口まちづくりセンター(同山口ふるさと伝承総合センター)、大路小路まち・ひとづくりネットワーク(同十朋亭維新館・大路ロビー)。大殿地域内の魅力と回遊性を高めて交流人口を増やそうと、2008年3月に結成された。被災地への支援は震災翌年の2012年に開始し、2015年からは山口東北人会に託している。

 一方、山口東北人会は、2011年3月11日に発生した東日本大震災で甚大な被害を受けた"ふるさと東北"を支援しようと、県内の東北出身者や有志によって同年8月に結成。毎年3月には「被災地に心を寄せる」ためのチャリティーコンサート「絆」を開催している。新型コロナウイルス感染拡大防止のために2020年と2021年は中止したが、2022年は無観客で実施。2023年は4年ぶりに県政資料館に150人の観客を招いて開いた。このコンサートやチームOIDEMASEによる寄付金などから毎年60万円程度の遊具を購入し、被災地の保育園・幼稚園といった子どもたちの施設に贈っている。

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