【速報】千葉・横芝光町議を逮捕 統一地方選、有権者にプリペイドカード渡し買収か 当選の越川氏 公選法違反容疑で 県警

越川一雄容疑者

 4月23日に投開票された統一地方選・後半戦の横芝光町議選で、複数の有権者にプリペイドカードを渡し投票を依頼したとして、千葉県警は9日、公選法違反(買収、事前運動)の疑いで同町議で会社役員の越川一雄容疑者(74)=同町宮川=と運動員の自称無職、伊藤美宣容疑者(78)=同町原方=を逮捕した。越川容疑者は445票を獲得し再選していた。県警は捜査に支障があるとして、2人の認否を明らかにしていない。

 今回の統一地方選を巡り、同法違反容疑で逮捕者が出たのは県内で初めて。

 2人の逮捕容疑は共謀し、同町議選告示前の3月中旬から4月上旬ごろ、複数の有権者の自宅を訪れ、少なくとも10枚以上のプリペイドカードを渡し、越川容疑者への投票を呼びかけた疑い。

 県警捜査2課によると、プリペイドカードは1枚5070円分で、有権者1人に1枚渡していたとみられる。県警はカードを受け取った人からも任意で事情を聴いている。陣営内での伊藤容疑者の役割についても調べている。

 県警は9日、山武署に約70人態勢の捜査本部を設置。越川容疑者らが他にも多数枚のプリペイドカードを渡していた疑いがあるとみて、事件の全容解明を進める。

 同町議選(定数16)には、現職と新人の計18人が出馬。無所属で立候補した越川容疑者は13番目の445票の得票で2回目の当選を果たしていた。

 同町議会事務局によると、越川容疑者は市町村合併前の旧光町で町議を務め、合併後の在任特例で横芝光町議になった。2019年4月の同町議選で合併後初当選し、21年5月から今年4月末まで副議長を務めていた。

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