コウノトリひな誕生津幡、志賀で6羽

 石川県は9日、津幡町と志賀町の2カ所で、国特別天然記念物コウノトリのひな計6羽がふ化したと発表した。国内の野生コウノトリが絶滅した1971(昭和46)年以降、津幡町でのふ化は初めてで、志賀町では2年連続となる。

 津幡町では、営巣できるように建てた人工巣塔の上で、2月中旬に営巣が始まり、4月23日、親鳥がひなに餌を与える様子が確認された。

 大陸から渡ってきたとみられる雄と兵庫県豊岡市で生まれた雌のつがいから3羽程度生まれた。つがいは2019年から飛来し、21年に営巣し、昨年は産卵したが、ふ化しなかった。

 志賀町では4月21日、ひな3羽が確認された。生んだのは兵庫県豊岡市で生まれた雄と福井県越前市で生まれた雌で、昨年も3羽生んだ。国内の野生コウノトリは今年2月時点で300羽と推定されている。

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