自販機内にCO2吸収特殊材設置 アサヒ飲料実験、工業原料に活用

CO2を吸収する特殊剤を持つアサヒ飲料の米女太一社長=9日午後、東京都中央区

 アサヒ飲料は9日、自動販売機の内部に大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収する特殊材を設置する国内初の実証実験を6月から始めると発表した。特殊材は月に2回、ジュースの補充作業に合わせて回収し、肥料やコンクリートなどの工業原料として活用する。「CO2を食べる自販機」として関東・関西エリアを中心にまず約30台設置し、2024年から本格展開する。

 自販機は通常、周囲から吸い込んだ空気を利用して商品を冷やしたり温めたりしているが、実証実験ではCO2のみを吸収する粉状の特殊材を使う。容器に入れて自販機の内扉下部に設置。賛同を募った自治体や企業とともに原料として加工し、活用してもらう。

© 一般社団法人共同通信社