車検切れ消防車3台を運行 茨城・行方市 「確認不十分」

行方市消防団の消防車(資料写真)

茨城県行方市は9日、同市麻生地区消防団に配備の消防車3台が車検切れの状態で使用されていた、と発表した。適切に管理されておらず、3台は最長で3カ月間、そのまま使われていた。

市によると、車検切れしていたのは同地区消防団の小型動力ポンプ付き積載車3台。消防団員が3月19日に1台の車検切れに気づいて市に連絡。その後、市所有の全消防車両の確認を実施したところ、さらに2台の車検切れが判明した。3台のうち2台は、自賠責保険も切れていたという。車検切れの間、3台の運行回数は計18回、走行距離は計54キロに上っていた。事故などはなかった。

消防車両の車検は、毎年度初めに麻生・玉造・北浦の各地区の整備事業者組合に対象車の一覧を送付して依頼する決まり。麻生地区では、14台が車検を受ける予定だった。

市総務課の担当者は「車検を依頼した後、終了したかどうかの確認が不十分だった」と説明した。

鈴木周也市長は「このような事態を招いたことを深く反省し、再発防止に取り組み、信頼回復に努める」とコメントした。

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