海自、八戸で無人機試験運用開始

海自による試験運用での飛行を終え、八戸基地滑走路への着陸態勢に入る大型無人航空機シーガーディアン(MQ-9B)=9日午後1時36分

 海上保安庁は9日、海上自衛隊八戸航空基地を拠点に海洋監視業務を行う大型無人航空機シーガーディアン(MQ-9B)が、同日付で3機体制での運用を始めたことを明らかにした。また海自は同日、将来のシーガーディアン導入に向けた試験運用を始めた。来年9月ごろまで行う予定。

 海自の契約に応じて運航された機体1機は9日午前10時46分、基地滑走路の西側から離陸。高度を上げ、大きく旋回して太平洋方面へ向かった。午後1時36分過ぎ、東側から着陸した。

 これまで八戸航空基地を離着陸していた機体は、海保の航空機の色であることを示す白地に青ラインのカラーで、白地部分に「JAPAN COAST GUARD」の文字が書かれていた。これに対し、9日に離着陸した海自の機体は白色だった。

 海自は同日、予定されていた試験項目を問題なく終了した。今後の試験運用を通じ、有人機で実施していることを無人機で代替可能か検討する。一方海保は、同日はシーガディアンの飛行を実施しなかったという。

 シーガーディアンは米ジェネラル・アトミクス社(GA)製の全長11.7メートル、全幅24メートルの無人プロペラ機で、カメラやレーダーを備える。1機目の運用は昨年10月19日にスタートした。海自も海保も、地上からの操縦と機体整備をGA社に委託する。

© 株式会社東奥日報社