放置された家庭ごみ300トン、強制撤去 流山市が行政代執行 千葉

大量に野積みされた家庭ごみを除去するパワーショベル=流山市

 千葉県流山市は8日、同市美原の私有地約1700平方メートルに放置されている家庭ごみ約300トンについて、廃棄物処理法に基づき撤去する行政代執行を開始した。同法による行政代執行は同市で初めてで、7月末までに撤去を終える予定。周辺では夏を前に、悪臭や害虫発生などの懸念が高まっていた。

 市によると、家庭ごみを運び込んだのは無許可の収集運搬業者で、現場はこの業者の住宅敷地内。昨年2月に地元住民から市に相談があり、市は同6月から5回にわたり搬入の中止や現地の改善計画書提出を求めてきた。今年2月にごみ撤去の命令書を送ったが、4月12日に業者から「できない」と連絡があったため、行政代執行で撤去することとした。

 費用は約3500万円を見込んでおり、市は業者に請求する。業者は口頭で支払いを約束しているという。

 現場は東武野田線江戸川台駅から約1キロの市道沿い。住宅や店舗、農地が混在している。

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