地酒の新たな楽しみ方提案 14酒蔵がブース、米子で試飲会

かん酒の試飲を楽しむ来場者(右)=9日、米子コンベンションセンター

 アフターコロナに向けて鳥取県の地酒の消費拡大を図ろうと、酒卸業や酒販店、飲食店などを対象とした試飲会「SAKE KURABE(さけくらべ)鳥取」(県、実行委員会主催)が9日、米子コンベンションセンターで初開催された。県内の酒蔵14蔵がブースを設けてかん酒や料理などを提供し、来場者に地酒の新たな楽しみ方を提案した。

 開会式では県市場開拓局の山本紀子局長が「新型コロナが5類に引き下げられ、インバウンド(訪日客)も復活した。今こそ攻めの姿勢で鳥取の地酒を国内外に発信していく」とあいさつ。鳥取、島根両県を中心に約120社が来場し、各酒蔵はブースで湯を沸かしてかん酒を振る舞い、さまざまなジャンルの料理と組み合わせた楽しみ方を提案。県内に根付くかん酒文化の魅力をアピールし、新規客の獲得を図った。

 酒造業はコロナ禍で大きな打撃を受けており、県酒造組合の東田雅彦会長は「売り上げが平均3割減、ひどいと8割減との声も聞いていた。この企画が鳥取県の地酒のリスタートにつながれば」と期待を込めた。試飲会は9月に東京都でも開催される予定。

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