「争い激化」に危機感表明 ASEAN首脳、米中対立念頭に

10日、ASEAN首脳会議開幕に際し記念撮影に臨む東ティモールのルアク首相(右端)やインドネシアのジョコ大統領(左から5人目)ら各国首脳=インドネシア中部ラブアンバジョ(ASEAN2023 Host Photographer提供・共同)

 【ラブアンバジョ共同】東南アジア諸国連合(ASEAN)は10日、インドネシア中部ラブアンバジョで首脳会議を開いた。議長を務める同国のジョコ大統領は冒頭「(国家間の)争いが激化し世界情勢は予測不能だ」と危機感を表明し「ASEANは平和と成長をもたらす役目を果たせる」と結束を呼びかけた。

 共同通信が入手した議長声明案では、米中対立を念頭に「大国の争いの中でASEAN中心主義を確認する」との文言を盛り込むようフィリピンが提案している。ASEAN取り込みを図る米中と距離を置く狙いがあるとみられ、議論の焦点となりそうだ。会議は11日まで。

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