911 GT3と同じフラット6を搭載したポルシェ・ミッドシップの頂点『718スパイダーRS』受注開始

 ポルシェジャパンは5月10日、新型『ポルシェ718スパイダーRS』の予約受注を、同日より全国のポルシェ正規販売店にて開始すると発表した。

『911』に代表されるドイツのスポーツカーメーカーが、初めてミッドシップ・ロードスター『ボクスター』のコンセプトカーを発表してから今年で30年。この節目となるタイミングで、ポルシェは最新モデルである718スパイダーに“最強バージョン”を加えることを決定した。

 新型718スパイダーRSは、クーペモデルである718ケイマンGT4 RSと対をなすオープントップモデルだ。最高のドライビングプレジャーを提供するスポーツカーとして、同車のパワートレインには911 GT3から受け継いだ自然吸気6気筒ボクサーエンジンが採用されている。最高出力368kW(約500PS)を発揮する911 GT3と同じ“フラット6”がオープントップのミッドシップ・スポーツカーに搭載されるのは今回が初めてのことだ。

 排気量4.0リットルの6気筒エンジンにはクロスレシオの7速PDKトランスミッションが組み合わされており、停止状態から100km/hまでわずか3.4秒で加速し、10.9秒で200km/hに到達する。718スパイダー通常モデルとの比較では最高出力が59kW(80PS)増加、0-100km/h加速は0.5秒速くなっている。またトップスピードも300km/hから308km/hに向上した。

 718スパイダーRSの超軽量ソフトトップルーフは手動式。これは純粋性を愛するファンのためであるとポルシェは説明している。機械部品を含むルーフ全体の重量はわずか18.3kgで、718スパイダーよりも7.6kg軽く718ボクスターと比較すると16.5kgも軽くなっているのが特長だ。なおトップを完全に取り外せば、さらに8kg軽量化することも可能だ。

コンパクトなソフトトップは、サンセイルとウェザーディフレクターで構成され、どちらも完全に取り外しが可能。ふたつ同時に、または片方だけを車内に収納することができる。

 また、フルバケットシートを標準装備したインテリアもスポーティなキャラクターを特徴とし、機能的にも人間工学的にも不可欠なものだけに限定されている。

「718スパイダーRSは、オープントップでのドライビングプレジャーを新たな次元に引き上げる」と語るのは、ポルシェのGTカー部門責任者であるアンドレアス・プロイニンガー。

「まぎれもないポルシェのGT3エンジン、クロスレシオのトランスミッション、コンパクトなサイズ、軽い重量、ワインディング向けに最適化されたレーシングサスペンション、最大の開放感。こうした組み合わせにより、非常に魅力的で純粋なドライビング体験を得ることができる」

 新色のバナジウムグレーメタリックをはじめ、特別カラーのアークティックグレー、シャークブルー、ルビースターネオなど、4色のソリッドカラーと3色のメタリックカラーが用意されている新型718スパイダーは、前述のとおり5月10日(水)から予約受注が開始されている。ハンドル位置は左右選択可能で、価格は2024万円(税込)となっている。

●ポルシェジャパン:https://www.porsche.com/japan/jp/

20インチ鍛造アルミホイールが装備される新型ポルシェ718スパイダーRS
グリップの効いたRSスポーツステアリングホイール。12時位置にはイエローのマークが追加されている。
シートカバーはブラックレザー製。パーフォレーション加工を施したRace-Texシートセンターは、アークティックグレーまたはカーマインレッドとなる。写真は後者
718スパイダーRSはリヤウイングの代わりに、ダックテール状のティアオフエッジを備える
スポーツチューニングを施したポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム(PASM)を標準装備。車高は通常モデルと比較して30mm低くなっている。

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