震災伝承通じ企業向け人材育成 大槌で体験プログラム

町職員遺族の講話に聞き入る参加者

 盛岡市の旅行会社みちのりトラベル東北(相馬高広社長)は、大槌町で東日本大震災の伝承に取り組む一般社団法人おらが大槌夢広場(神谷未生代表理事)と連携し企業向けの人材育成事業を推進している。同法人が体験プログラムを提供。参加者は語り部や遺族の講話などを通じて被災地の今を見つめ、復興まちづくりの難しさやリーダー論などに思考を巡らせる。

 プログラムは町内各地で行い、8、9の両日は、コンサルティング業の経営共創基盤(東京、村岡隆史代表取締役)の新入社員ら約20人が参加。2019年に解体された旧役場庁舎を巡る議論をテーマに▽自分が町長だったらどのような決断をするか▽意見が異なる側の町民にどう思いを伝えるか-などを導き出した。

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