マリウポリ防衛の勇姿を表現 欧州音楽祭ウクライナ代表

インタビューに応じるトボルチのアンドリー・フツリャクさん(左)とジェフリー・ケニーさん=9日、英リバプール(共同)

 英中部リバプールで開催中の欧州最大級の音楽祭「ユーロビジョン」のウクライナ代表「トボルチ」の2人が9日、共同通信のインタビューに応じた。披露する楽曲「鋼鉄の心」は、ロシアによる侵攻初期の激戦地の一つ、ウクライナ南東部マリウポリでロシア軍に抵抗した軍事組織「アゾフ連隊」の勇姿を音楽で表現したと強調。「ウクライナの力、自信、勇敢さ」を示す歌だと語った。

 2人はアンドリー・フツリャクさん(27)とナイジェリア出身のジェフリー・ケニーさん(25)。ウクライナ西部テルノピリの大学で学び、2018年に創造を意味するトボルチを結成した。「鋼鉄の心」は侵攻直後の完成だが、ユーロビジョンを控え「痛みをよそに、私は戦う。世界は燃える。そして、あなたは行動する」とのウクライナ語の歌詞が追加された。

 フツリャクさんは、ウクライナの国民に「毎日警報が鳴り、爆発がある。大変な時期だと思う。だけど団結して助け合うことが大切だ。勝利しよう。この国の未来を共に築こう」と訴えた。

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