軍と準軍事組織の武力衝突が4月15日から続いているスーダン。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、すでに約3万人が隣国チャドに逃れた。
国境なき医師団(MSF)は、スーダンと国境を接するチャド東部のクーフルンなどに設置された仮設キャンプで、子どもをはしかから守るための集団予防接種を実施。これまでに8145人の子どもに接種を行った。
MSFは今回の戦闘激化以前から同様の活動を行っており、4月上旬には、ダルフール地方で続く暴力から逃れてきた3600人の子どもを対象に集団予防接種を行った。
MSFはチャドで、ビタミン剤の提供や寄生虫駆除治療も行っている。さらに、子どもの急性栄養失調のスクリーニング検査や治療も実施。これまでに198人の栄養失調の子どもが、MSFが昨年から支援しているイルタの診療所へ送られた。 チャド東部にはすでに、これまでの紛争から逃れてきた40万人のスーダン難民が居住している。給排水・衛生設備が足りない過密なキャンプで多くの人が暮らし、食料援助も減少傾向だ。 そのような中で、さらなる人びとがチャドに逃れている。今後の状況悪化に備えて、MSFは活動を拡大する準備を進めている。