「技術に驚き感動」模型の魅力発信「静岡ホビーショー」開幕 4年ぶり海外バイヤーも

全国の模型メーカーが新作を発表するプラモデルの見本市「静岡ホビーショー」が5月10日始まりました。コロナ禍の巣ごもり需要で膨らんだ国内の需要は、今後落ち着く見通しですが、海外からの人気の高まりをメーカー側はチャンスとみています。

<井手春希キャスター>

「模型の街、静岡で今年もホビーショーが開催されています。会場は多くのバイヤーたちなどでにぎわっています」

61回目を迎えた静岡ホビーショー。会場のツインメッセ静岡には全国のメーカー15社と2つの団体が集まり、プラモデルやラジオコントロールカーなどを展示しています。初日の10日は業者向けの説明や商談が行われ、コロナ禍を越えた今回は4年ぶりに海外からのバイヤーが来場しています。

<静岡模型教材協同組合 田宮俊作理事長>

「静岡の模型がないと海外が困る。彼らも(買い付けに)来なければいけない。静岡に来て楽しんでいる」

世界中を苦しめた新型コロナウイルスですが、プラモデル業界にとっては新たな需要を生み出すことに。いわゆる「巣ごもり需要」が増えたことで海外での人気が高まり、輸出額が一気に増えました。プラモデル自体を簡単に作れるように国内メーカーが開発したことで、海外のファンが増えていてバイヤーも注目しています。

<井手春希キャスター>

「オーストラリアでも模型人気は高まっている?」

<オーストラリアからのバイヤー>

「すごく人気があって、プラモのお客さんはいつも楽しみにしている」

<ドバイからのバイヤー>

「メーカーの技術革新のレベルが本当にすごいので、2019年以来の来場に新しい技術を垣間見て、すごく驚き、感動している」

海外バイヤーは巣ごもり需要で増えた「にわかファン」を「本物のファン」にするため、今回のタイミングをチャンスと捉えています。

静岡のメーカー側にとっては歴史的ともいえる円安が追い風になっています。

<青島文化教材社 青嶋大輔社長>

「円安の影響で海外のお客さんが非常に買いやすい状況になっていてプラスはあると思う。実際に今回は受注会ですけど、海外のバイヤー以外にも、一般の外国人の方も日本に来て、インバウンドの需要も小売店でも高まっている」

すでに一般公開は予約が埋まるなど、かつての盛り上がりを取り戻してきたホビーショー。その熱は国内だけでなく海外にも波及することが期待されています。

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