G7広島、新興国との討議拡充 インド重視、対中ロ念頭

G7広島サミットが開かれるグランドプリンスホテル広島=広島市

 広島市で19~21日に開かれる先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の主な討議日程案が判明した。世界経済やウクライナ情勢など計9セッションのうち、新興国のインドやベトナム、関係改善が進む韓国といった招待国首脳が参加する拡大会合を3回と充実させた。ロシアによるウクライナ侵攻や中国の覇権主義的な動きへの対応で連携を模索。食料安定供給や持続可能な開発支援、気候変動対策といった課題を取り上げ、協力を深めたい考えだ。複数の外交筋が10日明らかにした。

 拡大会合はドイツでの昨年6月のサミットや、2016年の伊勢志摩サミットでは2回だった。岸田文雄首相は今月4日のアフリカでの記者会見で「エネルギーや食料、保健、開発などの分野でG7による協力を示して、グローバルサウス(新興・途上国)との橋渡しを行い、法の支配を貫徹する」と語った。

 サミット初日の19日は、首相が平和記念公園で各国首脳を出迎え、原爆慰霊碑への献花や原爆資料館視察を調整している。その後、G7首脳は世界経済やウクライナ情勢などを討議する。

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