真鶴町長リコールへ署名活動開始 解職成立なら神奈川で17年ぶり

真鶴町の松本一彦町長のリコールに必要な署名を集める町民有志=同町内

 真鶴町の松本一彦町長が選挙人名簿を自らの選挙に不正利用した問題で、町民有志の政治団体が10日、町長のリコール(解職請求)を求めて署名活動をスタートさせた。約1カ月間で全有権者の3分の1以上の署名が集まれば、住民投票が行われる。仮に住民投票でリコールが成立すれば、県内では2006年の城山町(当時)の小林正明町長以来、17年ぶりとなる。

 署名活動は町民でつくる「真鶴の未来をつくる会」(青木厳会長)が主導。今回のリコールについて、同会は「町政の混乱停滞が1年以上も続き、行政機能は大きく低下している。松本町長の政治的責任は大きく、町政を託すことはできない」と説明。署名集めを担う受任者を同日時点で123人確保したとしている。

 町選挙管理委員会は同日、同会代表者2人に請求代表者証明書を交付した。

 署名期間は6月10日までで、同会は有権者6242人(3月30日現在)のうち2500人分の署名を目標に掲げる。署名が3分の1(2081人)を超えれば60日以内に解職の是非を問う住民投票が行われ、賛成が半数を超えると松本氏は失職し、50日以内に町長選が実施される。

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